趣味が合う人がいない…そんな50代・60代のSNS活用法

特集・企画

趣味が合う人がいない…そんな50代・60代のSNS活用法

  1. なぜ「趣味が合う人がいない」と感じるのか?
    1. 「昔は話せたのに…」共通話題の減少
    2. 年代特有の趣味が周囲に通じない理由
    3. 家族や同僚とは“違う感性”の壁
  2. 共通の趣味でつながれると、何が変わる?
    1. 話題に困らないから「気を使わない関係」ができる
    2. 「価値観が似ている人」の存在が心の支えに
    3. 「ひとり時間」から「分かち合える時間」へ
  3. 中高年に合った“趣味つながり”のSNSの選び方
    1. 「趣味カテゴリ」や「参加グループ」が充実しているか?
    2. 「同年代ユーザーが多い」ことの安心感
    3. 「ゆるく続けられる」設計かどうかを確認
  4. 【比較】趣味が合う人と出会いやすいSNS・アプリ5選
    1. 比較表|趣味つながりに向いているかをチェック!
    2. 利用者の声からわかる選び方のコツ
      1. 🔸 第二の青春(Android)
      2. 🔸 熟活(iOS)
      3. 🔸 趣味人倶楽部(Web)
      4. 🔸 LINEオープンチャット
      5. 🔸 らくらくコミュニティ
    3. 自分に合ったSNSを見つけるポイントは「感覚の一致」
  5. 【図解】「趣味が合う人」とつながれた中高年の実感
    1. 図1:「周囲に趣味が合う人がいなかった経験」
    2. 図2:「SNSで趣味仲間ができてよかったこと」
    3. 図3:「継続できた理由」のランキング
  6. 体験談|趣味の話ができる仲間ができた中高年の声
    1. 「昭和歌謡を語れる人がいた」60代男性
    2. 「園芸の話ができるのが毎日の楽しみ」50代女性
    3. 「“この話わかる人いる?”が通じた」60代男性
  7. まとめ|「趣味が合う人」がいない時代でも、つながりはつくれる
    1. 共通の趣味=“自然なつながり”の入り口
    2. 「話せる人がいない」なら、“探し方”を変えてみる
    3. 今ある趣味を通じて、新しい関係が始まるかもしれない

なぜ「趣味が合う人がいない」と感じるのか?

「昔は話せたのに…」共通話題の減少

50代・60代になると、「昔は周りとよく話していた趣味の話が、今はまったく通じない…」と感じる場面が増えてきます。

たとえば、若い頃は同世代の友人たちと野球や昭和歌謡の話で盛り上がった。職場の昼休みにも「昨晩のドラマ」「演歌歌手のコンサート」の話題で花が咲いた──。しかし今、仕事を離れたり、子育てが終わったりすると、話し相手の数も話題の一致率も減っていくのが現実です。

さらにSNSやスマホアプリでは、若い世代が好むトレンドが中心。アニメ・K-POP・YouTuberなど、世代間の“話題ギャップ”が大きくなると、「何を話せばいいのかわからない」「自分の趣味なんて古くさいだけ」と引け目を感じてしまう方も少なくありません。

実際、中高年向けアンケートでは、**「昔は趣味の話で盛り上がれた相手がいたのに、今はそれができない」と答えた人が78%**という結果も出ています。

中高年の孤独感は、物理的な“誰もいない”だけでなく、「話が合う人がいない」という心理的な孤立からも生まれているのです。


年代特有の趣味が周囲に通じない理由

中高年世代には、その時代を生きたからこそ好きになった“特有の趣味”があります。

  • 昭和・平成のヒットソング
  • NHK大河ドラマや時代劇
  • ハガキでの文通、短歌、俳句
  • 鉄道模型、アナログカメラ、登山
  • 団塊世代カルチャー(60〜70年代のフォーク、演劇、クラシック映画 など)

しかし、こうした趣味は今の20代・30代にとってはほとんど触れたことのない世界です。SNSでつながろうとしても、「その話、知らないな…」とスルーされてしまったり、写真を投稿してもリアクションがなかったり。共感が得られないことで、「自分の趣味はマイナーなのか」「話す価値もないのか」とさえ思ってしまうこともあります。

実際、50代以上のSNSユーザーの中には、**「何気なく投稿した昭和の話題に誰も反応がなく、寂しさを感じた」**という声が数多く寄せられています。

これは趣味が悪いわけでも、合わないわけでもありません。ただ、**“共通の話題を共有できる人が見つけにくいだけ”**なのです。

趣味は時代背景や経験と深く結びついているからこそ、同じ価値観を持つ人と出会えれば、自然と話がはずみ、無理のない関係が築けるのです。


家族や同僚とは“違う感性”の壁

さらに難しいのは、身近な人ほど趣味を共有しづらいという現実です。

たとえば夫婦であっても、

  • 「自分の趣味を話すと、つまらなそうな顔をされる」
  • 「趣味に時間を使うと冷たい態度を取られる」
  • 「昔から価値観が違うから、何を話してもかみ合わない」

というケースは多く見られます。家族という最も近い存在であるがゆえに、**“分かってもらえないときの傷つき”**は想像以上に深くなりがちです。

また、仕事上の付き合いでは「立場」や「役割」が先に立つため、趣味や感性を自由に出せる場ではないと感じる方も多いようです。

つまり、身近な人には話せない。SNSでは若い世代の話題に合わせづらい。そうなると、自然と“話す場所”を見失ってしまうのです

だからこそ今、中高年に必要なのは、“気兼ねなく趣味の話ができる場所”。無理なく、自分の好きなことをそのまま出せるような、同じ温度感でつながれる空間なのです。


共通の趣味でつながれると、何が変わる?

話題に困らないから「気を使わない関係」ができる

中高年になってからの人付き合いで、最もストレスを感じるのは「何を話せばいいかわからない」「変なことを言ってしまったらどうしよう」という“気遣い疲れ”ではないでしょうか。

ところが、共通の趣味があると、その関係性は驚くほどスムーズになります。

たとえば、

  • カメラ好き同士なら「この構図、どう思う?」と作品を見せ合えたり
  • 園芸が好きなら「今年は紫陽花がよく咲いたよ」と季節の話が自然にできたり
  • 昭和歌謡ファン同士なら「この曲、懐かしいね」と昔話がすっと始まったり

趣味の話題というのは、“会話のきっかけ”が無限にある状態です。

しかもそれは、「天気の話」「健康の話」といった無難な話題と違って、自分が心から好きなことを話せるという点で、ストレスが少なく、素の自分でいられる空間を作り出します。

ある60代男性の声をご紹介します:

「仕事を辞めてから、人付き合いがめっきり減ってしまって。でも昭和映画好きのSNSに参加してからは、毎日なにかしら話す相手がいる。話題に困らないって、すごく気がラクなんですよね」

中高年になると、新しい人間関係を築くのが難しく感じるものですが、共通の趣味があるだけで、会話の入り口が“自然に”生まれるというのは大きな安心材料です。


「価値観が似ている人」の存在が心の支えに

共通の趣味を持つ人とは、単なる話題の一致だけでなく、「価値観」や「人生観」にも共通点があることが少なくありません。

趣味はその人の“好き”や“こだわり”がにじみ出る部分です。つまり趣味が合うということは、

  • 考え方のペースが似ている
  • 喜びのポイントが近い
  • 気になる話題や関心ごとが重なる

といった、人としての“波長”が近い証でもあるのです。

これは年齢を重ねるほどに大切になってきます。

というのも、中高年になると人生経験が豊かになる一方で、「ちょっとした価値観の違い」が大きなストレスになる傾向があります。無理に若者の感覚に合わせたり、家庭内で浮いてしまったりすると、どこかで「わかってもらえない」と感じてしまうものです。

そんなとき、「同じ趣味で価値観も合う人」と出会えると、自分の存在そのものが肯定されたように感じられるのです。

たとえば、あるSNSで短歌仲間と出会った50代女性は、こんなふうに語っています:

「日常では誰にも伝わらない言葉選びのこだわりを、わかってくれる人がいた。それだけで、私ってこのままでいいんだって思えたんです」

趣味を通して「通じ合える誰か」ができると、それは単なる交流を超えて、**“自分らしく生きるための支え”**になっていきます。


「ひとり時間」から「分かち合える時間」へ

多くの中高年が感じているのが、「一人の時間が増えた」という変化です。

  • 子どもが独立して家が静かになった
  • 仕事を定年退職して毎日が自由になった
  • パートナーとの会話が減った

こうした「自由だけど、どこか寂しい」時間が増えると、次第に孤独感や空虚さが強くなってきます。

しかし、共通の趣味を持つ人とSNSなどでつながると、この「ひとり時間」はガラリと変わります。

  • 毎日投稿する楽しみができる
  • 他の人の作品や投稿を見て刺激をもらえる
  • 気軽な「いいね」や一言コメントで人とのつながりを感じられる

つまり、趣味を介した“分かち合い”が生まれるのです

もちろん、毎日会話をしなくてもかまいません。ときには読むだけ、見るだけでもいい。でも、自分の好きなことを語れる場所があり、それを受け取ってくれる人がいる。それだけで、**「この時間は無駄じゃない」「誰かとちゃんとつながっている」**という安心感が生まれます。

これは、日々の生活において“心の拠り所”になります。


中高年に合った“趣味つながり”のSNSの選び方

「趣味が合う人とつながりたい」と思っても、いざSNSを始めようとすると、

  • 「どのSNSが自分に合うのかわからない」
  • 「続かなかったらどうしよう」
  • 「若い人ばかりだったら浮いてしまいそう」

という不安を抱く中高年の方は少なくありません。

ここでは、**50代・60代に合った“無理なく続けられるSNSの選び方”**を、3つの視点からご紹介します。


「趣味カテゴリ」や「参加グループ」が充実しているか?

SNSを選ぶ際、まず確認したいのが**「趣味のジャンルに特化した機能やコミュニティ」があるか**という点です。

たとえば、

  • 写真・カメラ投稿が中心のSNS
  • 園芸・家庭菜園に特化した掲示板形式
  • 音楽や映画などカルチャー系のグループが豊富なサービス

など、自分の関心分野に合った「カテゴリ」や「グループ」があるSNSは、最初の一歩を踏み出しやすい環境になっています。

「SNS=なんでも投稿する場所」と思われがちですが、実際には「好きなことだけ話せる」場があるほうが使いやすいと感じる方も多いのです。

実例:

「私は園芸が好きなのですが、他の話題には興味がなくて…。園芸好きが集まるグループがあるSNSに出会ってから、毎日の投稿が楽しくなりました」(60代・女性)

特定の趣味に絞ったスペースがあると、

  • 話題に入りやすい
  • 反応がもらえやすい
  • 共感し合える投稿が自然と集まる

といった好循環が生まれ、結果としてSNS自体が“居心地のよい場”になっていきます。


「同年代ユーザーが多い」ことの安心感

どれだけ趣味が合っていても、年代層がまったく違うと「感覚のずれ」や「気遣い」で疲れてしまうことがあります。

中高年にとっては、

  • 会話のペース
  • 言葉選び
  • 表現のトーン

といった“年代ごとの空気感”が、交流を続けるうえで非常に大切です。

たとえば、

  • 昭和歌謡の話題を投稿しても誰も反応してくれない
  • 若い人のノリやテンポについていけない
  • 言い回しの違いでトラブルになった

という経験をすると、「自分にはSNSは合わないかも」と感じてしまうもの。

だからこそ、50代・60代ユーザーが多く利用しているSNSを選ぶことが、自然でストレスの少ない交流につながります。

▼見分け方のヒント

  • アプリストアで「中高年」「シニア」などのタグがついているか
  • 年齢層が明記されているコミュニティやチャットがあるか
  • 実際の口コミで「同年代の人が多くて安心」という声があるか

中高年同士だからこそわかる感覚があり、説明しなくても通じる共通言語がある。それが「話しやすさ」「続けやすさ」につながっていくのです。


「ゆるく続けられる」設計かどうかを確認

SNSを始めるうえで、実は最も大事なのが**“義務感なく、ゆるく続けられる設計”になっているか**です。

特に中高年の方にとっては、

  • 毎日投稿しないといけない
  • リアクションを返さないと悪い印象を与える
  • フォロー・コメントのルールが複雑

といったプレッシャーが強くなると、「もう疲れた…」と感じてしまいがちです。

そこで重要なのが、
✅「見るだけ」でもOK
✅「投稿・コメントは自由」
✅「いいね」やスタンプなど**“軽い反応”だけでも十分**

といった**“強制されないSNS”を選ぶこと**です。

たとえば、以下のような設計になっていると安心です:

チェックポイント内容の例
投稿スタイル「ひとこと投稿」「写真投稿」などシンプル
通知の仕組み通知オフにできる or 控えめで負担が少ない
交流の自由度無言フォロー・読み専OKなど、ゆるいつながり

実際、60代男性の声ではこんな感想も:

「毎日書かなくてもいいし、見てるだけでも参加してる気になれる。“縛られない”って、続けるうえですごく大事ですね」

SNSは本来「自由で楽しいもの」のはず。だからこそ、自分のペースで気軽に参加できるサービスを選ぶことが、“無理なく長く続く交流”への第一歩になります。


【比較】趣味が合う人と出会いやすいSNS・アプリ5選

「自分の趣味を分かち合える相手が欲しい」と思っても、
どんなSNSやアプリが中高年に向いているのか、選ぶのは意外と難しいもの。

ここでは、中高年層(50代・60代)が安心して参加できる、趣味つながりが生まれやすいサービスを厳選し、

  • 匿名性
  • 同年代の多さ
  • 趣味ジャンルの充実度
  • 気軽に続けやすいか

といった視点で比較してご紹介します。


比較表|趣味つながりに向いているかをチェック!

サービス名匿名性趣味ジャンルの豊富さ中高年比率気軽さ・継続性
第二の青春◎ 匿名OK・ニックネーム制◯ トーク中心で趣味で気軽にチャット可能◎ 50~60代中心◎ ゆるく使える構造で継続率高め
熟活◯ ニックネーム+掲示板投稿制◯ 掲示板機能で投稿しやすい◎ 60代メイン◎ 自由投稿+反応圧が少ない
趣味人倶楽部◯ ニックネームOK◎ 圧倒的なジャンル数と活動量◎ 50代以上が大半◯ 内容が濃く、慣れれば楽しい
LINEオープンチャット◎ 完全匿名・顔出し不要◯ グループ検索しやすい◯ 若年層多めも中高年グループあり◎ 投稿の自由度が高く継続しやすい
らくらくコミュニティ◎ 匿名・ニックネームOK◎ 写真・日記など趣味投稿が多い◎ 50~70代多数◯ 機能が多く慣れが必要だが使いやすい

利用者の声からわかる選び方のコツ

🔸 第二の青春(Android)

「毎日、趣味の話だけできる場所があって気持ちが軽くなった」(60代・男性)
チャット形式での交流が主なので、文章が短くても会話が続きやすく、**“話しすぎなくていい距離感”**が魅力。

Google Play「第二の青春」

🔸 熟活(iOS)

「掲示板に一言書くことで、同じ音楽好きの人とつながれた」(50代・女性)
ゆるく“気持ちを出す場”として活用されており、自分のペースで続けたい方にぴったり

App Store「熟活」

🔸 趣味人倶楽部(Web)

「昔からの趣味を再開するきっかけになった。イベント参加もできて楽しい」(60代・男性)
対面イベントまで広がる交流もあり、アクティブに動きたい人向け

趣味人倶楽部公式サイト

🔸 LINEオープンチャット

「匿名で入れるのが安心。昭和歌謡の話ができるグループも見つけた」(50代・女性)
「アプリを新たに入れるのは不安…」という方にも◎。LINEひとつで始められる手軽さが支持されている

LINE公式サイト:オープンチャット

🔸 らくらくコミュニティ

「投稿も見やすく、シニア向けの優しい設計で安心でした」(60代・女性)
操作画面が見やすく、年齢層が近いため“分かってもらえる雰囲気”が強い

らくらくコミュニティ公式サイト


自分に合ったSNSを見つけるポイントは「感覚の一致」

どのサービスにも強みがあり、「どこが一番よいか」は人によって異なります。
大事なのは、

  • 画面の雰囲気が自分に合っているか
  • 書きやすいと感じる設計か
  • 気を遣わずに“好きなこと”を話せるか

という**「感覚の一致」**です。

まずは1つでも試してみることで、自分に合った空気感がわかるようになります。


【図解】「趣味が合う人」とつながれた中高年の実感

SNSで「趣味の合う人と出会えた」と語る50代・60代の声には、共通したリアルな変化が見られます。実際のアンケートデータをもとに、つながりによって生まれた効果や、継続の理由を見ていきましょう。


図1:「周囲に趣味が合う人がいなかった経験」

中高年層を対象にしたアンケートでは、**約7割が「趣味が合う人が身近にいなかった経験がある」**と回答しました。

特に、「登山」「昭和歌謡」「カメラ」「園芸」などの趣味は、家庭や職場では共感を得られにくく、「ひとりで楽しむもの」と割り切っていたという声も。

しかしその反面、「SNSで同じ趣味の人とつながったことで、共通の話題で盛り上がれる喜びを初めて知った」という意見も多く寄せられています。


図2:「SNSで趣味仲間ができてよかったこと」

SNSを通じて趣味仲間ができた方々に、「つながって良かったと感じたこと」を聞いたところ、主な回答は以下のようになりました。

  • 「好きな話が気兼ねなくできるようになった」
  • 「情報交換で趣味の幅が広がった」
  • 「日常に楽しみが増えた」
  • 「孤独感が減った」
  • 「活動のモチベーションが上がった」

とくに「気兼ねなく話せるようになった」という回答が多く、共通の話題があることの安心感が伝わってきます。

家族や古い友人とはなかなか共有できなかった“自分らしい時間”を、SNSで取り戻せたという声は、中高年層ならではの実感です。


図3:「継続できた理由」のランキング

「SNSでのつながりが長続きした理由」として、多かったのは以下のような項目です。

  1. 共通の話題があるから会話に困らない
  2. 無理に返信しなくてもよい雰囲気がある
  3. 気軽に参加できる“ゆるさ”がある
  4. 参加している年代が近く、安心できる
  5. 気を遣いすぎず、自然体でいられる

「共通の話題」と「気軽さ」「無理のなさ」が揃っていることが、継続のカギ。

中高年にとって、SNSが日常のプレッシャーではなく、“自分を緩める場所”として機能していることが、この結果からも明らかです。


体験談|趣味の話ができる仲間ができた中高年の声

「自分の好きなことを、気兼ねなく話せる相手がいなかった」──そんな50代・60代が、SNSを通じて“趣味でつながれる喜び”を実感しています。ここでは、実際にSNSで趣味仲間と出会えた中高年の体験談を紹介します。

「昭和歌謡を語れる人がいた」60代男性

昔から昭和の歌謡曲が好きだったという60代男性。若い世代には通じづらく、家庭でも話題にしにくかったそうです。

「テレビ番組の話題が合わなくなってから、ますます話す機会が減って…。でも、SNSに“この曲が沁みる”と投稿したら、コメントが返ってきてびっくり。あの時代の歌について、何十年ぶりかに語れました」

同じアーティストが好きな人、同じ歌詞に共感できる人が見つかることで、「好きなものを好きと言える場」ができたと話します。

「園芸の話ができるのが毎日の楽しみ」50代女性

一人暮らしで植物を育てるのが趣味だったという50代女性。花の育ち具合や鉢の選び方など、周囲に話せる相手がいなかったといいます。

「近所の友達に話しても“へえ、すごいね”で終わっちゃう。でもSNSの園芸グループでは、“その鉢かわいい!”“うちも咲きました”と反応がもらえる。小さなことでも通じるのが嬉しくて、毎朝チェックするのが日課になりました」

趣味の話題を「共有できること」そのものが、心の充足感に変わっていった様子が伝わります。

「“この話わかる人いる?”が通じた」60代男性

写真とカメラが好きだったものの、専門的な話ができる相手が周囲にいなかったという60代男性は、SNSで“質問投稿”をしてみたそうです。

「“マニュアルフォーカスで撮ったらこんな感じになるんだけど…”と載せたら、すぐに詳しい人がコメントくれて。“その感じ、わかります!”って。伝わるってこんなに嬉しいのかって思いましたね」

一方的に発信するのではなく、ちょっとしたつぶやきや質問から“共通の温度感”を持ったつながりが生まれることも、SNSならではの体験です。


まとめ|「趣味が合う人」がいない時代でも、つながりはつくれる

共通の趣味=“自然なつながり”の入り口

「趣味が合う人がまわりにいない」と感じることは、決して特別なことではありません。特に50代・60代になると、生活環境や人間関係の変化によって、以前のように趣味を語り合える相手が減ってしまうものです。

ですが、**趣味は“自分を語れる唯一の話題”**であり、そこに共感してくれる誰かとの出会いは、無理のない、自然な関係の入り口になります。共通の話題があるだけで、会話に気を使わずにすみ、心の距離も縮まりやすくなるからです。

「話せる人がいない」なら、“探し方”を変えてみる

昔のように、「職場」や「地域」だけで人とつながる時代ではなくなりました。今は、ネットやSNSという新しい場所に、趣味を語れる相手が存在しています。

「話す相手がいない」のではなく、「まだ出会っていないだけ」と捉えることで、気持ちも少し楽になるかもしれません。無理に話しかけなくても、見るだけ・つぶやくだけの使い方で、趣味を軸にした人とのつながりは生まれます。

今ある趣味を通じて、新しい関係が始まるかもしれない

「誰かと仲良くなる」ことを目的にするとハードルが高くなってしまいますが、ただ自分の好きなことを“話せる場”を持つだけで、人との関係は自然に生まれてきます。

あなたが好きなもの・夢中になれるものは、誰かにとっても“語りたいこと”かもしれません。

そしてその共通点が、今後の人生を彩る**“ゆるやかなつながり”**につながる第一歩になるはずです。

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