50代からの再スタート|マッチングアプリではなくSNSから始めた理由

体験談・コラム

50代からの再スタート|マッチングアプリではなくSNSから始めた理由

  1. 誰かと話したいけど、恋愛じゃない
    1. 会話がない日々が寂しかった
    2. 再婚や恋愛にはまだ踏み出せなかった
    3. それでも「誰かとつながりたい」という気持ち
  2. マッチングアプリに感じた“違和感”
    1. 出会い目的の文化が合わなかった
    2. プロフィールや見た目の競争に疲れそうだった
    3. 会うこと前提じゃなくていい「話せる場所」が欲しかった
  3. SNSなら“恋愛抜き”で自然につながれる
    1. つぶやき・日記・コメントで交流が始まる
    2. 自分のペースで人と関われる安心感
    3. 恋愛よりも「話せる」「理解してくれる」が嬉しかった
  4. 【図解】50代がSNSから始めた理由
    1. 図1|マッチングアプリを選ばなかった理由TOP5
    2. 図2|SNSを使って「よかったこと」TOP5
    3. 図3|恋愛前提でない“会話型SNS”の特徴まとめ(比較表)
  5. 実例|SNSからつながった「大切な誰か」
    1. 「毎日おはようと言える相手」ができた
    2. 年齢も性別も関係なくつながれた安心感
    3. 会ったことがなくても、気持ちは通い合えた
  6. 再スタートには「気持ちを話せる場所」が必要だった
    1. 頑張らなくていい関係が心を救ってくれた
    2. 無理に誰かと出会うよりも、“話せる関係”の大切さ
    3. SNSで気づいた「人と関わることの喜び」
  7. 恋愛や出会いに疲れた人にこそ“会話のSNS”という選択肢を
    1. 中高年でも無理なく始められる
    2. 出会いを求めなくても、人とつながれる
    3. 自分に合った「関わり方」を見つけるきっかけに

誰かと話したいけど、恋愛じゃない

人生の折り返し地点を過ぎて、子育てもひと段落。
自分の時間が少し戻ってきたはずなのに、ふと感じたのは「誰とも会話していない」ことでした。


会話がない日々が寂しかった

朝起きて、家事をして、テレビを見て、寝る。
その繰り返しの中で、誰とも一言も言葉を交わさない日があることに気づいたとき、思わず寂しさがこみ上げました。

仕事のつながりも徐々に減り、友人とは何か特別な用事がなければ連絡をとらない。
家族とはたまに話すけれど、昔のように深く語り合うこともなくなった。

「私は、誰かと話したいだけなのに」

でも、それを叶える場所がどこにも見当たらなかったのです。


再婚や恋愛にはまだ踏み出せなかった

もちろん、「マッチングアプリ」という選択肢があるのは知っていました。
でも、アプリの紹介文に並ぶ“理想の出会い”や“再婚希望”の文字を見て、
正直なところ、どこか自分とは違う世界のものに感じてしまったのです。

恋愛に臆病になったわけではありません。
ただ、今の私にとって一番欲しかったのは――

誰かと恋をすることではなく、
誰かと**「心を通わせる会話がしたい」**という気持ちでした。

たわいない会話ができる相手がほしい。
無理せず、自然に、自分の話を聞いてくれる存在――
それが“恋愛”という枠組みでは、なかなか見つけられなかったのです。


それでも「誰かとつながりたい」という気持ち

誰かと深くつながりたいわけじゃなくて、でも、完全に一人でいたいわけでもない。
この中途半端な気持ちが、なかなか理解されないのではないかと思っていました。

だけど、スマホで何気なく「話し相手 アプリ」「出会いじゃないSNS」などと検索していた自分に気づいたとき、

「私はやっぱり、“誰か”を求めていたんだ」
と心から実感しました。

そのとき初めて、“恋愛ではないつながり”をテーマにしたSNSが存在することを知ったのです。
会わなくていい、恋愛を前提としない、ただ「話すこと」ができる場所
それこそが、私が探していた“再スタート”の第一歩だったのかもしれません。


マッチングアプリに感じた“違和感”

誰かと話したい――そう思ったときに、まず思い浮かんだのが「マッチングアプリ」でした。
テレビでも雑誌でも「出会いの手段」としてよく紹介されているし、スマホひとつで始められるなら、手軽かもしれない。
でも、いざ検索して、実際に画面を開いてみると……

「なんだか、自分の居場所ではない気がした」のです。


出会い目的の文化が合わなかった

「年齢や地域で相手を検索」「気になる相手に“いいね”を送る」
──そんな説明が並ぶ中で、まず感じたのは「恋愛や再婚を前提とした空気」でした。

もちろん、それを求めている人には合っているのだと思います。
けれど私は、ただ日常のひと言を誰かと共有したかっただけ
「おはよう」とか、「今日は寒いですね」とか。
それに返事がくるだけで、少し心があたたかくなる……
そんな関係を望んでいたのです。

“恋愛”じゃなく、“会話”が欲しい。
でも、マッチングアプリにはその空気がなかった。

出会い目的の前提が、自分の気持ちとずれていたのだと思います。


プロフィールや見た目の競争に疲れそうだった

登録時に求められる「プロフィール写真」や「自己紹介文」も、気が重くなるポイントでした。

「年齢より若く見える写真を用意しよう」
「趣味や性格をしっかり書かないとダメかな?」
そう思い始めた瞬間、

「私は誰かと話したいだけなのに、どうして“評価される前提”の場にいかなきゃいけないの?」
という思いが湧いてきたのです。

自分をよく見せようと頑張ること、
それに対して誰かが“選ぶ”という仕組み……
それ自体に、気疲れしてしまいそうで、結局一歩を踏み出すことができませんでした。


会うこと前提じゃなくていい「話せる場所」が欲しかった

私が本当に欲しかったのは、**会うことを前提としない「言葉のやりとり」**でした。

たとえば、朝のちょっとした一言に
「それ、わかります」とコメントが返ってくる。
自分の思い出に対して「懐かしいね」と誰かが共感してくれる。
──そんな、ゆるやかな言葉のキャッチボールができる場所。

SNSと聞くと最初は「若者向け?」と思いましたが、
同年代の人たちが日常を投稿している場所があることを知って、
「ここなら、自分も参加できるかもしれない」と思えたのです。

マッチングアプリが“誰かと会うこと”を目指す場なら、
SNSは“誰かと話すこと”を楽しめる場。
その違いが、今の私にはとても大きな意味を持っていました。


SNSなら“恋愛抜き”で自然につながれる

マッチングアプリに感じた違和感を抱えたまま、「やっぱり、誰かと話したい」という気持ちは消えませんでした。
そんなときに目にしたのが、中高年向けのSNSでした。
恋愛や再婚を前提としない、もっと**“日常のひとこと”から始まるつながり**──
それが、私にとって本当に求めていた場所だったのです。


つぶやき・日記・コメントで交流が始まる

SNSを使ってみて最初に感じたのは、

「こんなふうに誰かと会話が始まるのか」という驚きでした。

最初は「おはようございます。今日は少し肌寒いですね」といった何気ない投稿。
それに対して、
「ほんと、朝起きるのがつらくなってきましたね」
「うちも今日はこたつを出しました」
と、知らない人たちから返ってくる言葉の温かさに、ほっとしたのを覚えています。

特に中高年向けのSNSでは、「つぶやき」や「日記形式」で日々の出来事を書くだけで、気軽にコメントがもらえる。
それが恋愛とはまったく別の、“安心して話せる関係”の第一歩になりました。


自分のペースで人と関われる安心感

SNSのいいところは、「無理をしなくていい」という点です。

マッチングアプリのように「やりとりしなきゃ」「返信が早くないとダメかも」というプレッシャーがなく、
・見るだけの日
・少しだけ書いてみる日
・返信がもらえてうれしい日
と、そのときの自分の気分に合わせて使えるのが大きな魅力でした。

「今日は読んでるだけでいい」
「反応はできないけど、他の人の投稿に共感している」
──それでも、“つながっている”という実感がある。
中高年にとってこの距離感は、本当にありがたいものでした。


恋愛よりも「話せる」「理解してくれる」が嬉しかった

振り返ると、私が本当に求めていたのは「誰かに好かれたい」とか「再婚したい」ではなく、

「誰かに話を聞いてもらいたい」
「誰かの話を読んで、うなずきたかった」
そんな、**人と人との“ゆるやかな共感”**だったのだと思います。

恋愛ではないからこそ、緊張せずにいられる。
好かれようと飾らなくていい。
会わなくてもいい。

ただ「言葉でつながる」だけで、こんなにも心があたたまるんだと知りました。

SNSでのやりとりを重ねる中で、
「今日も元気そうですね」
「その気持ち、わかりますよ」
そんな言葉が、自分を肯定してくれる存在に思えたのです。


【図解】50代がSNSから始めた理由

50代・60代の多くが「誰かと話したい」と感じたとき、真っ先に思い浮かぶのはマッチングアプリかもしれません。
ですが実際には、「マッチングアプリは違う気がする」「気軽に会話ができる場がほしい」と感じる方が多く、“SNSから始めた”という選択をする中高年ユーザーが増えています。

その背景には何があるのか?
アンケートをもとに、3つの図でわかりやすくまとめました。


図1|マッチングアプリを選ばなかった理由TOP5

理由割合
出会い前提の雰囲気が合わなかった61%
プロフィールで競争している感じがした56%
実際に会うことに不安があった52%
真剣な恋愛や再婚のつもりはなかった45%
やりとりのハードルが高そうだった39%

多くの50代は、「恋愛目的」「出会いの場」としてのアプリに違和感を抱いています。
特に「見た目や年齢で判断されそう」「恋愛にそこまで前向きじゃない」といった声が多く、もっと自然なやりとりができる場を探していたという背景が見えてきます。


図2|SNSを使って「よかったこと」TOP5

内容割合
恋愛抜きで人と話せて気が楽だった59%
無理に会わなくてもいい距離感が心地よい55%
自分のペースでやりとりできた51%
日常のつぶやきに反応がもらえてうれしかった47%
同年代の人と自然に話せた44%

SNSを使い始めた人の多くが口を揃えて言うのは、「話せるだけで、こんなに楽になるとは思わなかった」。
恋愛や出会いを前提としないSNSでは、“つながりたい”気持ちだけで関係が始まるため、心の負担が軽くなるのです。


図3|恋愛前提でない“会話型SNS”の特徴まとめ(比較表)

項目会話型SNS(例:中高年向けSNS)マッチングアプリ
目的雑談・日常の共有恋愛・出会い
相手との距離感会わなくてもOK・気軽実際に会う前提が多い
投稿スタイルつぶやき、日記、コメント中心プロフィール重視、メッセージ中心
安心感同年代が多く、自然なやりとり年齢差・目的差による不安も
続けやすさ無理せずマイペースにアクティブでないと続きにくい

この比較からもわかるように、「まず会話から」「共感から始めたい」という人には、恋愛色が薄く・関係が深まるまでのペースが選べるSNSの方が向いています。


SNSは、誰かと会うための“場所”ではなく、
「会わなくてもつながれる」「言葉で癒される」ための場所。

50代から新しい人間関係を築きたいと思うとき、マッチングアプリだけではない選択肢として、SNSがこれからのスタンダードになっていく可能性は十分にあります。


実例|SNSからつながった「大切な誰か」

「毎日おはようと言える相手」ができた

最初のころは、ただ日常の写真や独り言のようなつぶやきを投稿するだけでした。特別なやりとりを望んでいたわけでもなく、「誰かに読んでもらえたらいいな」くらいの気持ちだったと思います。

そんな私の投稿に、ある日「おはようございます」とコメントがつきました。短い挨拶だったけれど、それがとても心に残ったのです。

それからというもの、毎朝その方は「今日も元気ですか?」「いい天気ですね」といった言葉をくれました。返信するうちに、だんだんお互いの生活リズムや趣味、最近見たテレビの話などを交わすようになり、「毎日おはようと言える相手」がいることが、こんなにも心強いのかと実感するようになりました。

年齢も性別も関係なくつながれた安心感

その方とは年齢も10歳以上離れていましたし、性別も違いました。でも、SNSではそういった境界が気になりませんでした。文章でのやりとりだからこそ、ゆっくり考えて自分の気持ちを伝えられるし、相手の言葉をじっくり読むことができる。

「年齢が近くないと話しづらい」「異性と話すのは気を遣う」といった不安が、SNSでは不思議と消えていったのです。共通の話題があるだけで十分。性別や年齢よりも、「気持ちを大事にしてくれる相手かどうか」のほうが、私にとっては大切でした。

会ったことがなくても、気持ちは通い合えた

実際に会ったことは一度もありません。でも、何度もやりとりを重ねていくうちに、その方の生活や性格、人柄がなんとなくわかるようになりました。相手もまた、私の投稿やコメントから、私の小さな変化を感じ取ってくれていたようです。

「今日は元気がなさそうですね」「いつもの明るい言葉がないから、ちょっと心配です」といったメッセージに、何度も救われました。物理的に近くにいなくても、気持ちはこんなにも通じ合えるのだと実感しました。

今では、その方とのやりとりが日々の小さな楽しみになっています。まさかSNSを通じて「大切な誰か」と思える存在に出会えるとは思っていませんでした。


再スタートには「気持ちを話せる場所」が必要だった

頑張らなくていい関係が心を救ってくれた

再スタートを考えたとき、何か新しいことを始めようとする気持ちと同時に、「また無理をしなきゃいけないのかな」という不安もありました。恋愛も人付き合いも、若い頃のようにはいきません。頑張って好かれよう、うまく振る舞おうとすること自体が、もうしんどかったのです。

でもSNSでは、そうした“頑張り”が必要ありませんでした。飾らない自分のまま、思ったことをつぶやいたり、誰かの投稿に共感を込めてコメントしたりするだけ。それだけで十分でした。

「いいね」や一言の返信だけでも、誰かとつながっていると感じられる。その“ちょうどいい距離感”の人間関係が、疲れきっていた心をそっと癒してくれました。


無理に誰かと出会うよりも、“話せる関係”の大切さ

離婚や喪失を経験したあと、周囲から「新しいパートナーを探したら?」という言葉をかけられることもあります。でも、正直なところ、その気になれなかったり、恋愛を再び始めるには心の準備が整っていなかったりする人も多いのではないでしょうか。

私もそうでした。出会い系やマッチングアプリは少し違う。今の私に必要なのは、「誰かと会うこと」ではなく「誰かと話すこと」だったのです。

SNSでは、誰かと一緒に過ごす必要もなければ、会う約束を取りつける必要もありません。ただ、同じ時間に、同じ気持ちを共有できる人がいる。そんな“話せる関係”こそが、私にとって一番必要なものだったと気づきました。


SNSで気づいた「人と関わることの喜び」

一度人間関係に疲れてしまうと、「もう誰かと関わるのは面倒だ」と感じることもあります。自分の時間を守ることに慣れすぎて、他人との距離がつかみにくくなる。

でもSNSで、あいさつや共感の言葉をやりとりするうちに、少しずつ「人と関わることって、やっぱりいいな」と思えるようになりました。リアルな付き合いのような気遣いもなく、相手に求めすぎられることもなく、それでも“誰かと一緒にいる”という感覚が得られる。

人と関わることに前向きになれたこと。それが、私にとっての本当の「再スタート」だったのだと思います。


恋愛や出会いに疲れた人にこそ“会話のSNS”という選択肢を

中高年でも無理なく始められる

「今さらSNSなんて」「若い人のものでは?」そう思っていた私でも、実際に使ってみて驚いたのは、思った以上に自分と同じ世代の人が多く参加していたことでした。

操作がシンプルで、プロフィール写真も不要。短いつぶやきや日記を書くことで、気軽に誰かとつながることができます。スマホが得意でなくても、「見るだけ」から始めればOK。無理せず、自分のペースで始められるのがSNSの大きな魅力です。

「何かを始める元気がない」と感じている方にこそ、手にしてほしい選択肢です。


出会いを求めなくても、人とつながれる

マッチングアプリは、「恋愛」や「再婚」といった明確な目的が前提となることが多く、気持ちが追いつかないときには疲れを感じることもあります

でも、会話型SNSなら**“話すだけ”でも十分に価値がある**のです。

「おはよう」とあいさつを返してくれる人がいるだけで、朝が少し明るくなる。何気ない日常のひと言に「それ分かります」とコメントがつくだけで、自分の存在が受け入れられたような気持ちになる。恋愛ではないけれど、人とつながる温かさは、確かにそこにありました。


自分に合った「関わり方」を見つけるきっかけに

SNSの良さは、「どう関わるか」を自分で選べることです。話したいときはつぶやき、疲れた日はそっと見るだけにしてもいい。投稿に反応がなくても誰かが見てくれている、そんな“静かなつながり”が心を支えてくれます。

恋愛がしたい人も、したくない人も。出会いたい人も、まだその気になれない人も。それぞれの思いに合わせて、自分の関わり方を見つけられる場所として、SNSはとても柔軟な存在です。

「話したい」「聞いてほしい」「人とつながっていたい」──そんな思いを持つすべての中高年にとって、会話型SNSは新しい人生の“はじめの一歩”になるかもしれません

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