50代・60代の“趣味友”が見つかるアプリ5選|共通の話題でつながれる安心な場とは?
なぜ中高年には「趣味友」が必要とされているのか
50代・60代を迎えると、人生のステージが大きく変わってきます。
仕事の引退、子どもの独立、両親の介護など、日々の暮らしのなかで「人との関係のあり方」も大きく変化します。
● 人とのつながりが減りやすい時期
多くの中高年が感じているのは、以前よりも会話や交流の機会が減ったという実感です。職場では後輩にバトンタッチし、家庭でも子どもが巣立てば、自然と話す相手は限られてきます。
一方で、近所づきあいや地域の関係が希薄になっている今、「何かを共有できる相手」の存在が、以前にも増して貴重になっているのです。
● 「共通の話題」があることで自然につながれる
中高年になると、「はじめまして」の相手と話を始めることに少し構えてしまうこともあります。
でも、共通の趣味があると、自然と会話のきっかけが生まれます。
たとえば──
- 「この花、きれいに咲きましたね」と園芸写真にコメント
- 「私もその時代の音楽が好きでした」と音楽投稿で共鳴
- 「この旅先、行ったことあります」と旅の感想を共有
こうした**“好き”を通じた交流は、年齢や立場に関係なく続きやすい**のが特長です。
● 「趣味友」は、距離や時間を越えた仲間
昔は「同じ町に住んでいる人」や「職場の同僚」が人間関係の中心でしたが、今はスマホ1つで、全国にいる“似た好み”の人とつながれる時代。
しかも、対面でなくていい。頻繁に連絡しなくてもいい。
“ちょうどいい距離感”でつながれるのが、趣味友の魅力です。
● 趣味の共有が、毎日の「楽しみ」になる
趣味を共有する相手がいるだけで、日常がちょっと楽しくなります。
- 写真を投稿して「いいですね」と言ってもらえる
- おすすめを紹介し合う
- 季節の話題や昔の思い出に花が咲く
そんなささやかなやり取りが、「自分を出せる場」となり、孤独感の予防や心の支えにもつながるのです。
リアルでは出会えない“趣味友”がアプリで見つかる理由
中高年になると、自然に“趣味が合う人”と出会う機会は減っていきます。
仕事を離れた後、家庭や地域の中だけでは、趣味の話を気軽にできる相手が見つからない──そんな声が少なくありません。
しかし今、**スマホ1つで「話が合う人」とつながれる環境が整っています。**そのきっかけとなるのが、中高年にも使いやすいSNS・趣味系アプリです。
● 同じ興味・関心でつながる人が見つかる
たとえば──
- 園芸の投稿に「わが家のバラも咲きました」と返信がくる
- 昔好きだった歌手の話題に「私もそのアルバムが好きです」とコメントがつく
- 旅行の写真に「ここ、私も行ったことあります」と感想が共有される
こうしたやり取りは、リアルな日常ではなかなか出会えない“同じ熱量を持つ人”との出会いを可能にします。
● 年齢・住まい・肩書きが関係ない世界
SNSやアプリでは、**年齢や職業、地域に縛られずに「好きなことで話せる」**という自由があります。
たとえばリアルのご近所では、年齢差や立場の違いが気になってしまい、会話が弾まないこともあります。でも、アプリ内では“趣味が共通していれば、自然にフラットな関係”が築かれます。
これは中高年にとって、ストレスなく人と関われる貴重な場となるのです。
● 対面のプレッシャーがなく、自分のペースで交流できる
「話しかけていいか迷う」「無理に話を続けるのが苦手」──
こうした不安を抱える方でも、アプリ上なら気が向いたときに、気軽に一言コメントするだけでもOK。
中高年ユーザーの多くが、「文字だけの交流がちょうどいい距離感だった」「会わなくてもつながりを感じられた」と語っています。
無理なく、自分のペースで関われるという点が、趣味友探しを後押ししてくれるのです。
● “出会う場所”を自分で選べる安心感
昔は、人との出会いは「どこに住んでいるか」「どこで働いているか」によって決まっていました。
しかし今は違います。
SNSやチャットアプリを活用することで、自分の趣味や興味に合った人たちの輪の中に、自分から入っていける時代になったのです。
これにより、「同じ話題で語り合える」「心地よく会話できる」人と、リアルでは出会えなかった“趣味友”が見つかるチャンスが広がっているのです。
実例①「園芸アプリで写真を見せ合う仲間ができた」
「近所には園芸の話ができる人がいなくて寂しかった」
そう話すのは、東京都在住の60代女性・坂本さん(仮名)。
ご主人の退職を機に家庭にいる時間が増え、庭いじりやベランダでのガーデニングに夢中になっていきました。
しかし、せっかく咲いた花や育てた植物について語れる人が近くにいないことが、だんだんと物足りなく感じるようになったそうです。
●「いい花が咲いた!」でも、誰にも見せられなかった日々
春に咲いたパンジー、夏のミニトマト、秋のコスモス。
スマホで撮影してはみたものの、「誰に見せよう…」とフォルダに残すだけの日々。
友人に送るほどでもないし、地域の公園で話しかけるのは気が引ける。
園芸が好きな人と気軽に話せる場が、身近に見当たらなかったのです。
● アプリで同世代の園芸好きと“自然に”つながれた
そんな時、息子さんから「園芸の投稿が多いアプリがあるよ」と教えてもらい、中高年向けの交流アプリに登録。
最初は見るだけでしたが、咲いたバラの写真を投稿したところ、知らない人から「見事ですね」「私の家のはまだつぼみです」とコメントがついたのです。
「写真を通して、言葉が返ってくるだけで、こんなに嬉しいとは思わなかった」と坂本さん。
コメントをくれた相手の投稿を見に行くと、そこにも季節の草花や家庭菜園の様子が載っていて、“写真で見せ合う”ことが、言葉よりも気軽なつながりになったといいます。
● 会話はなくても“つながりを感じる安心感”
今では、週に1回ほど自分の花の写真を投稿するのが習慣に。
「お互いに顔も名前も知らないけど、同じ季節の花を楽しんでる仲間みたいな感覚」と語る坂本さん。
直接の会話が少なくても、「写真を見せる」「コメントをもらう」「他の人の投稿を見る」──
こうしたささやかなやりとりの積み重ねが、“話さなくても分かり合える”ような感覚を生んでいるようです。
●「わかってくれる誰か」がいることで園芸がもっと楽しく
坂本さんは「このアプリがなかったら、園芸は“自己満足”で終わってたかも」と振り返ります。
同じ趣味を持つ誰かに「きれいですね」と言ってもらえるだけで、育てる意欲が湧く。
「次はどんな写真を撮ろう」と思える。
園芸という静かな趣味に“交流”という彩りが加わった瞬間でした。
実例②「昔のバンド話から“音楽友だち”に」
「昔好きだったバンドの話を誰かとしたい」
そんな思いを持ちながらも、日常生活ではなかなか口に出せなかったというのは、兵庫県に住む50代後半の男性・伊藤さん(仮名)。
家族も友人もあまり音楽に詳しくない。
それでも、自分の中ではずっと鳴り続けていた青春時代のバンドサウンド。
「思い出はあるのに、語り合う場所がない」——そんなもどかしさを長年抱えていたそうです。
●「伝わらない」と思っていた話が、ある日“届いた”
ある日、伊藤さんはSNSの掲示板に、ふと思い立って昔好きだった日本のロックバンドの話題を投稿しました。
すると、思いがけず反応が──
「懐かしい!」「自分もライブ行ってました」「あのアルバム最高ですよね」といったコメントが次々に届いたのです。
「まさか、自分と同じ時代・同じ趣味を持っていた人たちが、ネットの向こうにいたなんて」
伊藤さんは驚きと同時に、心がふっと軽くなるのを感じました。
● コメントのやりとりから“音楽友だち”に発展
その後、コメントをくれた数人とメッセージのやりとりが始まり、
「この曲は今聴くと沁みる」とか「昔のライブ映像、最近また見ました」といったやさしいやりとりが続いたそうです。
リアルでの交流はなくても、“音楽だけでつながっている”心地よさがあったといいます。
無理に近況を話さなくていい、日常の愚痴もいらない。ただ、好きだった音楽の話を続けられる。
そんな距離感が伊藤さんにとってはちょうどよかったそうです。
● 共通の“好き”があるから、会話が途切れない
「最近じゃ、新しく知った曲や昔の隠れた名曲を教え合うことも増えました」と語る伊藤さん。
もともと話し下手だと思っていた自分が、音楽をきっかけに自然とやりとりを続けられていることに驚いているとのこと。
話が続く理由は単純で、“お互いが興味を持っている話題”だから。
誰も無理に会話を繋ごうとはせず、投稿ペースも気が向いたときだけ。
趣味が共通しているというだけで、心のハードルが下がり、安心して関われるのです。
●「話すのが苦手」でも、趣味があればつながれる
「昔から社交的じゃないけど、音楽の話だけは何時間でもできる」
そんな自分を受け入れてくれる人たちがいるという感覚は、伊藤さんにとって新鮮でした。
音楽という共通項があったからこそ、話しかけるきっかけも、会話を続ける理由も自然に生まれた。
SNSは、ただの情報交換の場ではなく、「同じ“好き”を持つ人と、無理なくつながれる場所」なのだと実感しているそうです。
比較 “趣味友”が見つかるSNS・アプリ5選(中高年向け)
中高年になってから新たなつながりを作るうえで、「共通の趣味」はとても重要な接点になります。
ここでは、“趣味友”が見つけやすいと評判のアプリ・サービス5選を、特徴とあわせてご紹介します。
✅比較表:中高年向け「趣味友探し」SNS・アプリ5選
サービス名 | 対応OS | 特徴 | 主なユーザー層 | 趣味ジャンルとの相性 |
---|---|---|---|---|
第二の青春 | Android | 中高年専門SNS。年代・地域検索で会話しやすい | 50代~60代中心 | 園芸・旅行・ペットなど広め |
熟活 | iOS | 熟年世代向けのシンプル操作SNS。掲示板でも募集可能。 | 50代~70代 | 音楽・料理・写真など |
趣味人倶楽部 | Web/スマホ両対応 | 趣味カテゴリごとのコミュニティ・オフ会あり | 40代~60代以上 | 旅行・カメラ・グルメなど多岐に対応 |
LINEオープンチャット(趣味系グループ) | Android/iOS | LINE内で完結。匿名OK・趣味系の参加型グループ多数 | 幅広いが中高年も多い | 音楽・ドラマ・アニメ・釣りなど多様 |
らくらくコミュニティ | Android/iOS/Web | 高齢者向けポータル型SNS。安心設計で投稿・返信も簡単 | 60代~70代中心 | 俳句・家庭菜園・健康体操など |
各サービスの特徴と選び方ポイント
■ 「第二の青春(Android)」
中高年のためのSNSアプリとして開発されており、年代・地域・趣味の3軸でつながれるのが強み。
「園芸好きの近所の人と会話が始まった」という声もあり、気軽な投稿から自然につながれる構造が魅力です。
■ 「熟活(iOS)」
Appleユーザー向けに展開されている熟年層専用SNS。
掲示板投稿でも募集出来るため、同じ趣味の人と出会いやすく、気軽にコメントしやすい環境が整っています。
■ 「趣味人倶楽部」
老舗の中高年向けSNS。コミュニティ機能やイベント告知、日記投稿など交流機能が豊富で、趣味を深く語りたい方におすすめ。
旅行記や写真投稿が盛んで、共通の興味を持つユーザー同士の交流が多く見られます。
■ 「LINEオープンチャット(趣味系グループ)」
LINE内で気軽に参加できる匿名チャットグループ。
「昭和ドラマファン」「山歩きが趣味」など細かなジャンルに特化したグループが豊富で、話題の合う人が見つかりやすいのが特徴です。
■ 「らくらくコミュニティ」
年配層に配慮した操作性と視認性の高いSNSで、初心者にも安心。
写真を添えた投稿や日記が多く、趣味を通じたやりとりが生まれやすい場になっています。
あなたに合う“趣味友”アプリは?
タイプ | おすすめアプリ |
---|---|
スマホ初心者・安心設計を重視したい | らくらくコミュニティ / 熟活 |
投稿から自然に会話が始まる場がほしい | 第二の青春 / 趣味人倶楽部 |
匿名で気軽に参加したい | LINEオープンチャット(趣味系) |
イベントや深い語り合いも楽しみたい | 趣味人倶楽部 |
趣味を楽しみながら、無理なくつながれる
趣味をきっかけに出会える場所が広がったことで、
「趣味を語れる相手がいる」「共通の話題があるから自然と会話が続く」といった安心感が得られるようになりました。
リアルで会わなくても、“趣味友”という距離感が、今の中高年にぴったりの新しい関係を生んでいます。
【図解】“趣味友”が続いた人の共通点とは?
「趣味でつながったけれど、最初だけで終わってしまった」
「やりとりが続かず、気まずくなってしまった」
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
一方で、中には“趣味友”として長く交流が続く人もいます。
彼らに共通する特徴とは何なのでしょうか?
今回はアンケートのデータをもとに、SNSで“趣味友”との関係が続いた人たちの共通点を図解とともにご紹介します。
【図1】「趣味友」との関係が続いた人に見られる特徴(上位5つ)

順位 | 続いた理由 | 回答率 |
---|---|---|
1位 | お互いに無理のない頻度でやりとりしている | 68% |
2位 | 返信に感想や共感を込めていた | 63% |
3位 | 趣味以外の話題にも少しずつ広げていた | 58% |
4位 | 相手の投稿にリアクション・コメントしていた | 54% |
5位 | 最初の会話から丁寧な言葉づかいだった | 48% |
見えてきた共通点:「ゆるさ・共感・気遣い」
これらのデータから見えてくるのは、**「気楽さと気遣いのバランス」**が続く関係のカギだということです。
- 毎日話さないといけないわけじゃないけど、たまに「いいね」や短いコメントがあると嬉しい。
- 無理に話題を広げなくてもいいけど、ちょっとした日常の共有が心地よい。
- 「趣味を楽しむ気持ち」が伝わってくる人とは、話していて疲れない。
このような“適度な距離感”を自然に保てる人が、結果的に長く付き合える趣味友を得ているようです。
「続く関係」は、最初の一歩の姿勢で決まる
「趣味が合うだけでは、関係は続かない」──
実はこの部分がSNSの難しさであり、奥深さでもあります。
ですが、最初のやりとりで
- 相手に合わせすぎない
- 無理に話題を続けようとしない
- 相手の話を受け止める姿勢をもつ
この3つを意識するだけで、“気楽に続けられる関係”が生まれる確率は格段に上がるのです。
次につなげるヒント
最後に、実際に“趣味友”が続いた方の声を紹介します:
「趣味が一緒でも、気を使わないやりとりだから続いてる気がする」(60代男性/旅行・登山)
「毎日じゃなくていいのがSNSの良さ。続けやすさも大事ですね」(50代女性/手芸・猫)
このように、「趣味+ちょうどいい距離感」が、
これからの時代の新しい友達づくりのスタンダードになっていくかもしれません。
「趣味があるから、つながれる」中高年のこれからの関係づくり
共通の趣味が“会話の壁”を自然と取り払う
50代・60代になると、学生時代の友人とは疎遠になり、仕事の人間関係も徐々に減っていく。そんな中、「誰かと話したい」と思っても、最初の一言をどう切り出すかが悩みになることは少なくありません。しかし、「同じ趣味を楽しんでいる相手」なら、話題に困ることはほとんどありません。
たとえば園芸が趣味の方であれば、「今年のミニトマトはもう咲きましたか?」という一言から会話が自然と広がります。音楽が好きな方なら、「あのバンド、昔よく聴いていました」といった何気ない発言が、共感の連鎖を生むきっかけになります。
「つながること」に意味を求めなくていい
趣味で出会う関係は、“目的”を求めない関係です。ビジネスのような利害もなく、友達付き合いにありがちな義務感も薄い。ただ「好きなことについて、気軽に話す」というだけで成り立つ、非常にシンプルな関係性です。
この“気軽さ”こそが、今の中高年にとって一番大切なつながり方ではないでしょうか。相手に合わせすぎる必要もなく、頻繁に連絡し合わなくても、趣味が続く限り自然と関係も続く。そんな形の関係性が、長く無理なく続いていくのです。
これからの「人づきあい」は、趣味が起点になる時代へ
かつては「仕事」や「地域」が人間関係の中心でしたが、これからは「趣味」がそれに取って代わる時代です。特に中高年層にとっては、無理のない距離感でつながれる“趣味友”の存在が、生活に潤いと安心をもたらしてくれます。
SNSやチャットアプリの普及により、今は家にいながらでも同じ趣味の人と出会える時代。ネットに苦手意識があっても、簡単な操作で始められるアプリが増えています。
「もう友達はできないと思っていたけれど、趣味を通じて自然と仲間ができた」
そんな声が、全国の中高年から届き始めています。
大切なのは“誰か”ではなく“何を話すか”
人とのつながりに悩むとき、多くの方が「誰と話すか」「どう関係を築くか」といった“人”にフォーカスしがちです。しかし、趣味友との関係においては、「何を話すか」が中心になります。共通の話題があるから会話が生まれ、関係が育つ。
つまり、「誰かとつながらなきゃ」と気負う必要はありません。自分が好きなことを楽しんでいるだけで、自然と会話が生まれ、つながりも芽生えていく。そのプロセスが、今の中高年には無理なく合っているのです。