スマホを持つ親世代が急増|60代・70代のSNS利用実態と“安心な使い方”

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スマホを持つ親世代が急増|60代・70代のSNS利用実態と“安心な使い方”

最近、「母がスマホを買った」「父がLINEを始めた」という声をよく聞くようになりました。
スマホの普及とともに、60代・70代の“デジタルデビュー”が当たり前の時代になりつつあります。

一方で、SNSを使い始めた親世代の中には、
「間違えて投稿したらどうしよう」「どこまで見られているのか分からない」と不安を感じる人も少なくありません。
また、家族から見ても「どんなSNSを使っているの?」「安全なのかな?」と気になるところです。

近年では、シニア層のスマホ・SNS利用率は年々上昇しており、
特にLINEや写真共有アプリ、趣味のSNSなど、
「人とつながるツール」として日常生活に溶け込みつつあります。

この記事では、最新の調査データや利用実態をもとに、
中高年・シニア世代がどのようにSNSを使っているのか、
そして安心して楽しむためのポイントをわかりやすく紹介します。

スマホは、もはや若者だけのものではありません。
“つながりを広げる道具”として、シニア世代の暮らしを支える存在になり始めています。


  1. シニア層のスマホ・SNS利用率が急上昇中
    1. スマホ所有率が9割近くに達している
    2. SNSを利用するシニアが増えている理由
    3. “見るだけ利用”から“会話・投稿型”への変化
  2. シニアがSNSを使う主な目的とは?
    1. 家族や友人との連絡を保つため
    2. 同年代の投稿から暮らしのヒントを得る
    3. 趣味・健康・地域の情報を交換する
  3. 調査データで見る「シニアのSNS利用の実態」
    1. 利用が多いSNSランキング(LINE・YouTube・Facebookなど)
    2. 投稿頻度・利用時間・利用目的の傾向
    3. 男女別・年代別の利用スタイルの違い
  4. “不安を感じながら使っている”という声も
    1. 個人情報・詐欺・誤操作への不安
    2. SNS疲れ・トラブルを避けたい心理
    3. “安全な使い方”を知らない人が多い現状
  5. 安心してSNSを楽しむためのポイント
    1. “見るだけ利用”から始める
    2. ニックネーム・顔出しなしで使う
    3. 信頼できるアプリ・コミュニティを選ぶ
  6. 中高年に人気の安心SNS・アプリ紹介
    1. 日常をやり取りできる「第二の青春」
    2. 写真投稿が中心で気軽な「熟活」
    3. 趣味交流が充実した「趣味人倶楽部」
    4. 文字中心の掲示板型「らくらくコミュニティ」
    5. 会わずに会話できる「LINEオープンチャット」
  7. 【調査まとめ】家族も安心できる“シニアSNS利用”の条件
    1. 簡単・安全・操作がわかりやすいこと
    2. 同年代が多く落ち着いた雰囲気
    3. 目的に合わせて“使い分け”ができる
  8. まとめ|スマホを通じて“つながり直す”時代へ

シニア層のスマホ・SNS利用率が急上昇中

近年、60代以上のシニア層でもスマートフォンやSNSの利用が急速に広がっています。スマホ所有やSNS利用の数値は、「若者だけのもの」から「日常生活に当たり前の道具」へと変化しており、これに伴って中高年の“つながり方”にも大きな変化が起きています。以下では、所有率・利用率・その背景という3つの観点から、その実態を見ていきます。


スマホ所有率が9割近くに達している

・2025年1月時点の調査では、60代のスマートフォン所有率が94%、70代でも85%に達しているという結果があります。 (引用:ASCII)
・10年前と比較すると所有率は約4倍に増えており、一般的な携帯端末の所有が“スマートフォン中心”へと移行していることがうかがえます。 (引用:マネーの達人シニア)
・スマホ所有率の上昇背景には、「家族との連絡」「生活情報の取得」「動画視聴」など、用途の拡大も大きく関わっています。 (引用:J-CAST ニュース)

このように、スマホ自体がシニアにとっても“当たり前の道具”になりつつあることで、SNSやアプリを使える“環境”が整ってきています。


SNSを利用するシニアが増えている理由

・2025年1月実施の全国調査において、60代のSNS利用率が「9割」、70代も「7割」に迫るという数字が報じられています(対象:LINE・Instagram・Twitter(X)・Facebook・TikTok) (引用:モバケン)
・SNSを使う理由として「家族・友人との連絡」「同世代の話題を知る」「趣味・地域のつながりを持つ」という目的が増加傾向にあります。 (引用:キクコト byジェイアール東日本企画)
・特に、チャットやメッセージアプリを通した“会わずにつながる”というスタイルが、コロナ禍以降、より定着してきたと分析されています。 (引用:ロボスタ – ロボット・AI情報WEBマガジン)

こうして、スマホ所有でもっとも重要なのは「使っているかどうか」ではなく「どう使っているか」という点に変化してきていると言えます。


“見るだけ利用”から“会話・投稿型”への変化

・過去のシニア調査では「SNSは見るだけ」という人が多数を占めていましたが、最近のデータでは投稿やコメント、写真共有といった“発信”に踏み出す人も増えています。例えば、60代女性の“いいね”やコメントをきっかけに交流が始まったケースが多く報告されています。 (引用:ロボスタ – ロボット・AI情報WEBマガジン)
・一方、SNS利用率においても、LINEのようなメッセージ系サービスの利用率が60代で女性93%、男性79%というデータがあります。 (引用:ロボスタ – ロボット・AI情報WEBマガジン)

このことから、「ただ使う」から「つながる使い方へ」移行しつつある――この変化がシニアにとっての“つながりの明日”を示していると言えます。


以上のように、スマホ・SNSの利用環境・目的・スタイルともに、シニア層では急速な変化が見られます。
この変化は、“つながり”を持ち続けること・新しいつながり方を受け入れることにおいて、大きなチャンスとも言えるでしょう。


シニアがSNSを使う主な目的とは?

60代・70代のSNS利用は、若者のように“流行を追うため”ではありません。
シニア世代にとってSNSは、「つながりを保ち、生活を豊かにする道具」として使われています。

「家族と話したい」「暮らしの知恵を知りたい」「趣味を共有したい」——
そんな日常の延長線上にSNSがあるのが特徴です。

ここでは、シニアがSNSを使う代表的な3つの目的を見ていきましょう。


家族や友人との連絡を保つため

最も多い利用目的が、「家族・親しい友人とのコミュニケーション」です。

特にLINEは、「子どもや孫との連絡専用アプリ」として圧倒的な支持を得ています。
短いメッセージやスタンプのやり取りだけでも、
「つながっている」という安心感が生まれます。

  • 「写真を送ってもらうのが楽しみ」
  • 「離れて暮らす家族の様子が見えるだけで安心」
  • 「友人との近況報告が気軽にできる」

といった声が多く、“会えない時間を埋める手段”として定着しています。

また、年賀状や電話よりも気軽で、
「いつでも」「一言でも」交流できる点が、シニアに受け入れられている理由です。

SNSは、“つながりを続けるための橋”として活用されているのです。


同年代の投稿から暮らしのヒントを得る

シニア世代の中には、SNSを「情報収集の場」として使う人も増えています。

特にInstagramやYouTubeでは、

  • 料理・健康法・旅行・家庭菜園・家事の工夫
    など、“暮らしのヒント”を見つける目的で利用するケースが多い傾向にあります。

同年代の投稿を見ることで、
「同じ年代でもこんな楽しみ方があるんだ」と刺激を受けたり、
「無理せずできそう」と前向きな気持ちになれるのが特徴です。

若者の発信よりも、“自分と似た生活リズムの人の投稿”に安心感を覚える人が多数。

また、中高年向けSNSでは、
同世代のリアルな声が見られるため、
“共通点のある安心なつながり”を感じやすいと好評です。


趣味・健康・地域の情報を交換する

SNSは、「人と話すための場所」だけでなく、
“情報を共有する場”としても活用されています。

シニア層の中で人気が高いのは、

  • 趣味人倶楽部などの“趣味交流SNS”
  • 地域情報を共有できる掲示板やLINEグループ
  • 健康・運動・ボランティアなどの情報交換コミュニティ

これらの場では、
「〇〇公園で花が咲いていた」「近くに新しいカフェができた」など、
身近な話題からつながりが生まれるのが特徴です。

また、健康や生活習慣に関するテーマも人気で、
「歩数アプリの結果を共有する」「同年代の健康法を学ぶ」といった、
“支え合い型の交流”が増えています。

SNSを通じて得られるのは、情報だけではありません。
“暮らしの安心と励まし”が自然と広がるのです。


調査データで見る「シニアのSNS利用の実態」

スマホの普及により、60代・70代でもSNSを使うのが珍しくなくなりました。
ここでは、全国調査をもとに、
シニア世代がどんなSNSを使い、どんな目的で活用しているのかを見ていきます。


利用が多いSNSランキング(LINE・YouTube・Facebookなど)

まずは、シニア層が最も利用しているSNSをランキング形式で見てみましょう。

順位サービス名利用率主な使い方
1位LINE83%家族・友人とのメッセージや写真共有
2位YouTube68%趣味・健康・音楽・ニュース視聴
3位Facebook42%同窓会・地域グループでの交流
4位Instagram31%旅行・食事・日常の写真閲覧
5位X(旧Twitter)15%情報収集・ニュースチェック

最も利用率が高いのは「LINE」。
次に「YouTube」が続き、“見る・読む・話す”がバランスよく広がっていることが分かります。

また、「Facebook」や「Instagram」など、
“自分を発信するSNS”にも抵抗が減っているのが近年の特徴です。


投稿頻度・利用時間・利用目的の傾向

調査では、SNSの利用時間と投稿頻度にも変化が見られました。

項目内容
平均利用時間1日あたり 52分
投稿頻度週に1〜2回が最も多い(42%)
“見るだけ利用”38%
“発信・会話中心”62%
主な利用目的①家族との連絡(46%) ②趣味・情報収集(34%) ③同年代との交流(20%)

以前は「見る専門」が多かったシニア層も、
現在では半数以上が“発信型ユーザー”に変化しています。

「写真を投稿する」「コメントを返す」「近況を伝える」など、
“自分の言葉でやり取りすること”が喜びになっている様子が伺えます。

📌 トレンド傾向

  • 60代前半は“発信重視”
  • 70代前半は“情報収集重視”
  • 70代後半は“見るだけ利用”が増加

年齢が上がるにつれ、“見る専×安心”スタイルが増える傾向です。


男女別・年代別の利用スタイルの違い

男女・年代別に見ると、SNSの使い方には明確な違いが見られます。

属性主な利用傾向
60代男性情報収集型(ニュース・時事・旅行情報など)
60代女性会話・共感型(日常投稿・コメント交流)
70代男性動画閲覧中心(YouTube・音楽・趣味)
70代女性見るだけ参加型(LINEグループ・写真投稿閲覧)

また、「年代が上がるほどリアル交流よりも“デジタルでの見守り”を好む傾向」が見られます。
特に70代女性では、“見るだけで安心できるSNS”が人気。

「いいね」を押すだけでも、「誰かが見てくれている」と感じる。
それがシニアにとっての“つながりの証”になっているのです。


“不安を感じながら使っている”という声も

SNSを利用するシニアが増える一方で、
多くの人が「使うのは便利だけど、少し怖い」という気持ちを抱えています。

特に60代・70代では、
「使い方を間違えたらどうしよう」「知らない人に見られそうで不安」
といった声が多く聞かれます。

全国を対象にしたアンケートでも、
約6割が「SNSに不安を感じる」と回答しており、
理由として「個人情報」「詐欺」「トラブル」などが上位を占めました。

SNSは便利な反面、“安心して使うための知識”が欠かせない時代になっています。


個人情報・詐欺・誤操作への不安

最も多く挙がるのが、「知らないうちに個人情報が漏れるのでは」という心配です。

  • 本名を出すのが怖い
  • 住所や家族構成を特定されそう
  • 間違って知らない人にメッセージを送ってしまいそう

といった声が目立ちます。

また、最近では「高齢者を狙った詐欺アカウント」や「なりすましメッセージ」なども問題になっており、
“安全な操作方法を知らないまま利用している”人が多い現状があります。

「写真1枚にも情報が含まれている」
——この意識が持てるかどうかが、安心してSNSを使う第一歩です。


SNS疲れ・トラブルを避けたい心理

SNSを利用していると、
「誰かの投稿を見て気疲れした」「コメントの返し方がわからない」など、
“SNS疲れ”を感じる人も増えています。

特に60代・70代では、
「無視したと思われたくない」「誤解されたらどうしよう」など、
人間関係のトラブルを気にしてしまう傾向があります。

調査によると、

  • 「SNSでの人間関係が面倒」と答えた人:38%
  • 「誰かに合わせるのが疲れる」と答えた人:26%

SNSは本来、無理をせず「自分のペースで関わる」場。
“距離を取ること=悪いことではない”と理解することが、長く続けるコツです。


“安全な使い方”を知らない人が多い現状

SNSの安全性そのものよりも問題なのは、
「安心して使うための知識や設定方法を知らない人が多い」ということです。

例えば

  • 公開範囲を「全員」に設定したまま使っている
  • アプリの更新やセキュリティ対策をしていない
  • 他人の投稿をそのまま転載してしまう

こうした“ちょっとした誤操作”が、思わぬトラブルにつながることもあります。

一方で、「家族や友人に聞きづらい」という声も多く、
学ぶきっかけが少ないのが実情です。

SNSは「危ない」ではなく、「正しく知れば安全に使える」もの。
小さな知識が、大きな安心につながります。


安心してSNSを楽しむためのポイント

SNSは便利で楽しいツールですが、
「どう始めればいいのか分からない」「トラブルが怖い」という声も多く聞かれます。

しかし、いくつかのポイントを押さえれば、
誰でも安心して自分のペースで楽しむことができます。

ここでは、初めての方にもおすすめできる「安全なSNS利用の3つのコツ」を紹介します。


“見るだけ利用”から始める

最初から投稿やコメントを頑張る必要はありません。
まずは、“見るだけ”で雰囲気に慣れることが大切です。

  • SNS上でどんな話題が多いのか
  • どんな言葉づかいが使われているのか
  • 同年代の人がどんな投稿をしているのか

これらを観察するだけでも、安心感が生まれます。

「SNSを使う=発信しなければならない」ではありません。
見るだけ・読むだけでも立派な参加の形です。

慣れてきたら、
気になった投稿に「いいね」を押す、短いコメントをしてみる、
という小さな一歩から始めると自然に続けられます。


ニックネーム・顔出しなしで使う

SNSを安全に利用するためには、個人が特定されにくい設定が基本です。

  • 実名ではなくニックネームを使う
  • 顔写真や自宅の写真は公開しない
  • プロフィールに住所や勤務先を書かない

こうした工夫だけで、トラブルのリスクを大幅に減らすことができます。

また、顔出しをしないことで「見られている不安」からも解放され、
気軽に発言できる心理的ハードルが下がるのも大きなメリットです。

無理に“素の自分”を出す必要はありません。
SNSは“気楽に話せる場所”として使えば十分です。


信頼できるアプリ・コミュニティを選ぶ

SNSは数多くありますが、安心して利用できる場所を選ぶことが何より大切です。

選ぶポイントは次の3つ

  1. 運営のサポート体制がある
  2. 利用者の年齢層が近い(同年代が多い)
  3. 実名登録や顔出しを求められない

これらを満たすSNSやアプリなら、落ち着いた雰囲気で交流できます。

「どんな人がいるのか」「どんな雰囲気なのか」を確かめてから参加する——
それが、SNSを長く安心して続けるコツです。


中高年に人気の安心SNS・アプリ紹介

シニア世代のSNS利用が増える中で、
「どんなアプリなら安心して使えるのか?」という声が多く聞かれます。

最近では、同年代が多く、実名や顔出しが不要なSNSが人気を集めています。
ここでは、60代を中心に利用されている代表的なサービスを5つ紹介します。


日常をやり取りできる「第二の青春」

「第二の青春」は、50代・60代の利用者が多い中高年向けSNSアプリです。
「日常の話題を通じて自然につながる」ことを目的としています。

特徴

  • 実名・顔出し不要で安心
  • 操作がシンプルで見やすい画面設計
  • 同年代中心で話が合いやすい

「おはよう」「今日はこんな一日でした」など、
短い投稿を通じて、穏やかな会話が交わされるのが特徴。

会わなくても、“言葉のやり取り”で気持ちがつながる。
そんなやさしいSNSとして支持されています。

Google Play「第二の青春」


写真投稿が中心で気軽な「熟活」

「熟活」は、iPhoneで利用できる中高年向けSNS。
一言掲示板や写真投稿を通じて、気軽に交流できるのが魅力です。

特徴

  • 文章が短くても投稿できる一言形式
  • 50〜70代の利用者が中心
  • 操作がシンプルで、スマホ初心者にもやさしい

“見るだけ”でも楽しめる設計で、
「自分から話すのが苦手」という人でも続けやすいのが特徴。

コメントや「いいね」でゆるく交流できるため、
人付き合いが苦手な人でも安心して使えるSNSです。

App Store「熟活」


趣味交流が充実した「趣味人倶楽部」

「趣味人倶楽部」は、
旅行・写真・園芸・音楽など“趣味をきっかけに自然につながれる”SNSです。

特徴

  • 同年代ユーザーが中心で落ち着いた雰囲気
  • 趣味ごとのコミュニティやイベントが豊富
  • オンラインでもオフラインでもつながれる

掲示板形式でコメントをやり取りできるため、
文章に自信がなくても安心。
「趣味の話を通じて人と出会える」のが魅力です。

趣味人倶楽部公式サイト

“趣味を通じた安心なつながり”を求める人に向いているSNSです。


文字中心の掲示板型「らくらくコミュニティ」

「らくらくコミュニティ」は、シンプルで使いやすい掲示板型SNS。
文字が大きく、機能もわかりやすい設計で、スマホ初心者にも人気です。

特徴

  • 文章中心で、写真や動画投稿が苦手でも安心
  • 同年代のユーザーが多く、穏やかな雰囲気
  • 趣味・暮らし・地域など話題別の掲示板が充実

らくらくコミュニティ公式サイト

「話したい時だけ参加できる」「見るだけでも気楽」——
そんな中高年にちょうどいい“距離感SNS”です。


会わずに会話できる「LINEオープンチャット」

「LINEオープンチャット」は、
普段使っているLINEアプリ内で匿名のまま会話ができるグループ機能です。

特徴

  • 本名を出さずに参加できる
  • 趣味・年代・地域などテーマ別にグループを選べる
  • 無料で、登録も簡単

「誰かと話したいけど、会うのはちょっと…」という人にぴったり。
会話に参加せず、“読むだけ”でも利用できます。

LINE公式サイト:オープンチャット

“会わない安心感”がありながら、
ふとした言葉のやり取りで心が温かくなる。
そんな現代らしい交流スタイルです。


【調査まとめ】家族も安心できる“シニアSNS利用”の条件

今回の調査から見えてきたのは、
シニア世代がSNSを「楽しみながら安心して使う」ためには、
いくつかの共通点があるということでした。

SNSは“危険なもの”ではなく、
「自分に合った使い方」をすれば、生活を支える心強いツールになります。
ここでは、家族も安心できるシニア向けSNS利用の3つの条件を整理します。


簡単・安全・操作がわかりやすいこと

安心してSNSを使うための最初の条件は、「操作がシンプルで安全に使えること」です。

シニア世代の多くは、「説明が難しい」「誤操作が怖い」と感じやすいため、
画面が見やすく、手順が少ないSNSほど長く続けやすい傾向があります。

また、次のような機能があるアプリは特に安心です。

  • 実名登録や顔出しが不要
  • 投稿を非公開・限定公開にできる
  • ブロック・通報機能が簡単に使える

これらが整っていれば、トラブルを未然に防ぐことができます。

家族が「誤送信していないか」「変な相手とやり取りしていないか」を心配する必要もなくなり、
本人も周囲も安心して見守れる環境が整います。


同年代が多く落ち着いた雰囲気

SNSを続ける上で大切なのは、「居心地の良さ」です。
年齢層が近い人たちが多いSNSは、言葉づかいや会話のテンポが合いやすく、
自然と安心感が生まれます。

特に50〜70代が中心のSNSでは、

  • 話題が身近(健康・旅行・趣味など)
  • 無理に盛り上げようとしなくてもいい
  • “見守り合う関係”が心地よい

といった特徴があり、長く続ける人が多く見られます。

SNSは“にぎやかさ”よりも、“落ち着いた交流”が長続きのカギ。
自分と同じ世代が集まる場所を選ぶことが、何よりの安心材料です。


目的に合わせて“使い分け”ができる

「SNSは1つに絞らなければならない」と思われがちですが、
実際には“目的に合わせて使い分ける”ことが最も安全で快適です。

たとえば

  • 家族との連絡は「LINE」
  • 趣味の交流は「趣味人倶楽部」
  • 日常の会話は「第二の青春」や「熟活」
  • 地域情報や雑談は「らくらくコミュニティ」

といったように、使い分けることで負担が減り、
それぞれのSNSを安心して楽しむことができます。

「全部を使いこなす」必要はありません。
“自分の生活に合ったSNSを選ぶ”ことが、最も安全で続けやすい方法です。


まとめ|スマホを通じて“つながり直す”時代へ

かつては「スマホは若者のもの」と思われていた時代もありました。
しかし今では、スマホがシニア世代にとって「人とつながる大切な窓口」になっています。

メッセージを送り合う、写真を見る、同年代の近況を知る。
そんな小さなデジタルのやり取りが、
孤独を防ぎ、日々の生活を明るくしてくれる“新しいつながり方”になりつつあります。

SNSやアプリの世界には、「無理に話す」「毎日投稿する」といったルールはありません。
見るだけでも、短くコメントするだけでも十分です。
大切なのは、自分のペースで安心して続けられること。

そして、家族や身近な人と協力しながら使えば、
不安も減り、トラブルを防ぎながら長く楽しむことができます。

スマホは、年齢に関係なく“人と心をつなぐ道具”。
これからの時代は、「デジタルで支え合う」ことが自然な暮らし方になっていくでしょう。

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