旅行・食・音楽でつながる|50代・60代に人気のSNS交流術
「最近、旅行に行く機会が減った」「誰かと食事をしても話題が続かない」「昔は音楽が好きだったけれど、今は聴くだけ」──
そんな声が、50代・60代の方々の間でよく聞かれます。
家族との時間や仕事中心の生活がひと段落し、自由な時間が増える一方で、
「何を楽しみに過ごせばいいのか分からない」と感じる人も少なくありません。
実はいま、“旅行・食・音楽”といった身近な話題をきっかけにSNSで人とつながる中高年層が増えています。
特別なスキルや発信力は必要なく、スマホで「見るだけ」から始められる手軽さが魅力です。
同年代の人が投稿する旅先の写真、手作り料理のワンショット、懐かしい曲の話題──
それらをきっかけに、自然な会話や新しいつながりが生まれています。
この記事では、
旅行・食・音楽の3ジャンルを通してSNSを楽しむコツや、
中高年が安心して使えるアプリ・サービスの紹介、
実際に“趣味のつながり”を楽しむ人たちのエピソードをまとめました。
「誰かと話したいけれど、どう始めたらいいか分からない」
「自分の趣味なんて特にない」
そんな方でも大丈夫です。
好きなものをきっかけに、無理せず“新しい交流”が広がっていく──
そんなSNSの活用法を、やさしく解説していきます。
なぜ今「趣味×SNS」が中高年に人気なのか

ここ数年、SNSを利用する50代・60代が急増しています。
調査によると、60代の約6割が何らかのSNSを利用しており、
中でも「趣味をきっかけに情報を得る・人とつながる」という使い方が増えています。
背景には、子育てや仕事が落ち着いた世代が“自分の時間”を取り戻したこと、
そしてリアルな人間関係の負担を感じずに交流できるSNSの仕組みがあります。
特に「旅行」「食」「音楽」といったテーマは、
中高年が長く親しんできた分野であり、会話のきっかけを自然に作りやすいのです。
同年代の投稿が“安心感”を生む
SNSを使い始めたばかりの人が最初に戸惑うのは、
「自分が発信してもいいのだろうか」という不安です。
しかし、同年代の投稿を見るとそのハードルはぐっと下がります。
たとえば、50代の女性が「近所のカフェでモーニング」と写真を載せていたり、
60代の男性が「庭の花が咲きました」と一言添えていたり──
そんな投稿を見ると、「こういう内容でもいいんだ」と安心できるのです。
若い世代のように映える写真や派手な発信をしなくても、
日常をそのまま共有することで十分。
同世代だからこそ生まれる“言葉の温度感”が、SNSを心地よい場所にしてくれます。
「誰かの投稿にちょっと反応するだけで、自分も人の輪の中にいられる」──
そんな安心感が、中高年のSNS利用を後押ししています。
共通の話題があると自然に会話が続く
SNSの良いところは、無理に話題を作らなくても自然に会話が始まる点です。
リアルな場だと話題を探すのが難しくても、
オンラインでは「同じ投稿に反応する」という行動が会話のきっかけになります。
たとえば、旅行先の写真に「私も行ったことがあります」「そのお店おいしいですよね」とコメントしたり、
音楽の投稿に「この曲、懐かしい!」と書き込んだり。
たった一言の反応でも、相手との距離はぐっと縮まります。
SNSは「話題の合う人」を見つけやすい環境です。
共通点から始まるつながりは、気を使わずに続けやすく、
そこに“仲間意識”が生まれやすいのも中高年に人気の理由の一つです。
また、匿名やニックネームで交流できる場も多く、
人間関係に疲れた経験のある世代でも気軽に利用できる点も魅力。
SNSは“距離を保ちながら人と関われる”という、中高年の心に合った交流手段なのです。
旅行・食・音楽は「日常の延長」で始めやすい
新しいことを始めるのは勇気がいるものですが、
旅行・食・音楽といったジャンルは、特別な準備がいらない「日常の延長」です。
旅行といっても遠出をする必要はなく、
「近場の温泉」「散歩の途中で見つけた景色」など、
身近な体験を写真に残すだけで十分。
食なら「今日の昼食」「好きな喫茶店」など、
普段の生活の中に話題があふれています。
音楽も「昔よく聴いていた曲」「最近ハマっているアーティスト」など、
小さなきっかけからつながりが生まれます。
これらのテーマは、誰かに見せるためではなく、
“自分の楽しみ”として続けやすいのが特徴。
だからこそSNS初心者でも取り組みやすく、
一度慣れると自然にコミュニケーションが広がっていきます。
旅行でつながるSNS活用法
旅は、人生の節目を彩る大切な楽しみのひとつ。
特に50代・60代になると、時間のゆとりができて「またどこかに行きたい」「景色を見てリフレッシュしたい」と思う人も多いでしょう。
最近では、そんな思いをSNSで共有する中高年が増えています。
旅行をテーマにしたSNSの投稿は、
同年代のユーザーにとっても“安心して話しかけられる話題”になります。
遠くへ出かけなくても、近所の公園や日帰り温泉など、
ちょっとした外出の記録を投稿するだけで、自然に会話のきっかけが生まれます。
旅の写真を共有して会話のきっかけにする
SNSでは、写真1枚から新しい会話が始まることがあります。
特別な場所でなくても、
「駅で見かけた風景」「旅先で食べたランチ」「空の色がきれいだった瞬間」──
そんな身近な投稿に反応する人が多いのが特徴です。
実際、「いい景色ですね」「私も行ってみたいです」といったコメントを通じて、
会話が自然に広がるケースがよく見られます。
旅行の写真は“見て楽しい・話して楽しい”テーマであり、
SNS初心者でも投稿しやすい題材です。
また、誰かの旅の投稿を見ているだけでも、
「自分も出かけてみようかな」という気持ちが生まれます。
投稿する人だけでなく、見る側も楽しめるのがSNSの魅力です。
旅行記コミュニティで情報交換を楽しむ
SNSには、「旅が好き」という共通のテーマで集まるコミュニティ機能があります。
旅行先の写真を投稿する人もいれば、
おすすめの宿や観光地を紹介し合う人もいます。
こうした場では、旅好き同士の情報交換が活発に行われています。
「この時期は混んでいた」「この場所は平日が穴場」など、
ガイドブックでは得られないリアルな声を聞けるのも魅力です。
また、コメント欄で「この旅館良かったですよ」「同じ地域に行ったことがあります」といった
軽いやり取りをするだけでも、旅行仲間とのつながりが生まれます。
実名登録ではなくニックネームで利用できるSNSも多く、
「知らない人と話すのは不安」という人でも安心して参加できます。
同年代の旅スタイルを参考にする
SNSを眺めていると、同年代の人が楽しんでいる旅の様子がたくさん投稿されています。
それを見ることで、「自分にもできそう」と感じる人は少なくありません。
たとえば、“遠くまで行かず近場でのんびり過ごす”旅や、
“思い出の場所をもう一度訪ねる”旅など、
中高年ならではの楽しみ方が数多く見られます。
そうした投稿を参考にすると、
「無理せず、自分のペースで旅を楽しむ」という意識が自然に身につきます。
また、同年代同士の投稿には安心感があり、
若い人向けの情報とは違う“落ち着いた旅の雰囲気”を感じられるのも特徴です。
SNSを通して、似た価値観の人の発信を見るだけでも、
心がやわらぎ、「次はこんな場所に行ってみよう」と前向きな気持ちが生まれます。

食でつながるSNS活用法
「何を食べたか」という話題は、世代を問わず盛り上がるテーマです。
特に50代・60代の世代にとって、食は「健康」「楽しみ」「生活のリズム」に深く関わるもの。
だからこそ、SNS上で“食”をきっかけに人とつながる動きが広がっています。
SNSでは「特別な料理」や「おしゃれな店」だけでなく、
日常の食卓や普段のランチを投稿する人が増えています。
その背景には、“料理の出来栄え”を見せるのではなく、
「誰かに見てもらうことで暮らしを感じたい」という気持ちがあるのです。
自宅ごはんや外食写真を“見せ合う楽しみ”に
SNSに食の投稿をする際、難しく考える必要はありません。
たとえば、「今日の晩ごはん」「久しぶりに作ったカレー」「お気に入りの喫茶店」──
そんな気軽な一枚で十分です。
多くのSNSでは写真を投稿するだけで反応があり、
「美味しそう!」「その器素敵ですね」など、短いやり取りが自然に生まれます。
そこには“評価”よりも“共感”ではなく**“安心感”**があります。
食べ物という身近なテーマは、話しかけやすく、
見ている側も「なんだか温かい気持ちになる」と感じやすいのです。
また、自宅での手料理投稿は「健康的でいいですね」「野菜が多くて真似したい」など、
暮らしの工夫を共有する場にもなります。
SNSは“映える”よりも“生活を分かち合う”場所。
食を通じた投稿は、そんな中高年世代にぴったりの交流テーマです。
料理のコツをシェアする“ミニ会話”が生まれる
食の投稿では、コメントを通じた“ちょっとした情報交換”がよく行われます。
「この煮物、どうやって味つけしてるんですか?」「そのお店、どこにありますか?」──
そんな一言が、SNS上のミニ会話につながります。
長い文章をやり取りする必要はなく、
短いコメントやスタンプだけで“話した気分”を味わえるのが魅力です。
中高年の方にとっても、負担が少なく続けやすいコミュニケーション方法です。
また、自分が作った料理の写真に「おいしそう」と言ってもらうだけでも、
気持ちが前向きになります。
家庭での食事や日常の工夫が“誰かの役に立つ”感覚は、
人とのつながりを感じるきっかけになるのです。
SNSでは料理の出来栄えよりも「丁寧に暮らしている姿」が好まれる傾向があります。
小さな工夫をシェアするだけで、「私もやってみよう」という人が増えていく──
それがSNSの心地よい循環です。
“食べること”は共感よりも“安心感”を生むテーマ
「食べること」は、誰にとっても欠かせない日常の一部です。
だからこそ、SNSで“食”を共有することは、
「誰かと一緒にごはんを食べているような安心感」をもたらします。
一人で食卓を囲む日が増えたとしても、
SNSに写真を投稿するだけで「誰かが見てくれている」という温かさが生まれます。
コメントや“いいね”をもらうたびに、
「自分の暮らしも誰かにつながっている」と実感できるのです。
また、食は「健康」「季節」「暮らし方」といった幅広い話題に広がるため、
会話のきっかけが尽きません。
「旬の野菜」「懐かしい味」「外食の工夫」など、
どんな内容でも自然に交流が続くのが“食のSNS”の特徴です。
食は見栄えではなく、人の温かさが伝わるテーマ。
誰かと競う必要もなく、ただ日常を共有するだけで心が満たされます。
SNSを通じて食を楽しむことは、
“人とつながる安心感”を取り戻す小さな第一歩になるのです。
音楽でつながるSNS活用法
音楽は、時代や年齢を越えて人をつなぐ不思議な力があります。
特に50代・60代にとって、若い頃に聴いていた曲や当時流行った歌は、
その時代の思い出と一緒に心に残っているもの。
SNSでは、そうした「懐かしい音楽」や「心に響く曲」を話題にして、
自然につながりを広げている人が増えています。
難しい操作や専門知識は不要。
“好きな曲の名前を投稿するだけ”でも、
誰かと会話が生まれるのが、音楽をテーマにしたSNSの魅力です。
昔好きだった曲を話題にできる安心の話題
SNSで音楽の話をする一番の魅力は、世代を共有できる安心感です。
「学生時代によく聴いていた曲」「ドライブで流していた歌」など、
自分の人生に寄り添ってきた音楽は、誰かの記憶にも重なります。
たとえば、「懐かしい昭和の曲を聞くと元気が出ます」
「最近またあの歌を聴き始めました」と投稿するだけでも、
同年代の人たちから「懐かしいですね」「私も大好きです」といった反応が届きます。
このように、音楽の話題は“競争にならない安心感”があるのが特徴です。
誰かと意見を戦わせる必要もなく、
ただ「好き」「懐かしい」と感じた気持ちを共有するだけで、
温かいやり取りが生まれます。
音楽という共通の記憶があることで、
初対面の人とも自然に話が合う。
これは中高年世代にとって、とても心地よいつながり方です。
コメント欄から自然に会話が広がる
SNSで音楽を話題にするときは、
「投稿をする」よりも、「反応をする」ことから始めるのもおすすめです。
誰かの投稿に「この曲、懐かしい!」「昔よく聴いていました」とコメントするだけで、
会話が始まります。
たった一言でも、「同じ気持ちを持っている人がいる」と感じられるだけで、
気持ちが明るくなります。
そのやり取りが続くうちに、
「どんな時に聴いていたんですか?」「私もカセットで持ってました!」など、
思い出話が自然と広がっていきます。
中高年世代にとって、SNS上の会話は“文字のキャッチボール”のようなもの。
短いコメントでも、人の温かさを感じやすいのが音楽の話題です。
自分が話すよりも、同じ曲を好きな人の反応を読むだけでも十分楽しめます。
動画や音声投稿が苦手でも“聴く側”で楽しめる
「音楽をSNSで楽しむなんて難しそう」と感じる人もいますが、
実際には“聴くだけ・見るだけ”の参加でも十分に楽しめます。
最近のSNSでは、音楽を話題にした投稿が多く、
曲名や歌詞、思い出のシーンなどを文章や画像で共有する人も増えています。
動画や音声を投稿しなくても、
コメント欄で「懐かしい」「この曲を聴くとあの頃を思い出す」と反応するだけで、
同じ気持ちを持つ人たちと自然につながることができます。
また、「最近の曲にはついていけない」という人でも、
“昔好きだった音楽”をきっかけにすれば大丈夫。
SNS上では、昭和や平成初期の音楽をテーマにした投稿が今も人気で、
中高年世代が安心して参加できる空気があります。
無理に発信しなくても、
「懐かしい曲を眺める」「好きなコメントに“いいね”を押す」──
それだけでも十分にSNSを楽しめます。
音楽は、話さなくても“感じ合える”つながりを作ってくれるテーマなのです。
中高年が安心して使えるSNS・アプリ紹介
SNSを始めるうえで、多くの人が気になるのが「本当に安全に使えるのか」という点です。
特に50代・60代にとっては、操作のわかりやすさや利用者の年代層が重要なポイントになります。
最近では、中高年向けに設計されたSNSやチャット型アプリも増えており、
匿名で使えたり、交流の範囲を限定できたりと、安心して使える工夫がされています。
ここでは、年代や目的に合わせて使いやすい代表的なSNS・アプリを紹介します。
比較表|中高年が安心して使えるSNS・アプリ一覧
サービス名 | 主な特徴 | 操作のしやすさ | 主な年齢層 | 向いているジャンル |
---|---|---|---|---|
第二の青春 | 50代・60代中心。チャットで気軽に話せるSNS。安心な交流が特徴。 | ★★★★★ | 50〜70代 | 旅行・日常・雑談 |
熟活 | iPhone向けSNS。同年代同士で趣味や日常を投稿し合える設計。 | ★★★★☆ | 50〜70代 | 食・趣味・生活 |
趣味人倶楽部 | パソコンでも使えるSNS。趣味やイベントを通じて全国の仲間と交流できる。 | ★★★★☆ | 50〜80代 | 旅行・音楽・園芸など |
らくらくコミュニティ | シンプルなデザインで初心者向け。短文投稿や写真共有が中心。 | ★★★★★ | 40〜70代 | 食・日常・雑談 |
LINEオープンチャット | 匿名参加OK。共通の趣味・話題ごとにグループを選べる。 | ★★★☆☆ | 幅広い年代 | 趣味全般・地域・音楽 |
安心して選ぶためのポイント
- 実名登録が不要なサービスを選ぶ
ニックネームだけで使えるSNSは、個人情報を守りやすく、安心して会話を楽しめます。 - 同年代の利用者が多い場所を選ぶ
投稿内容や会話のテンポが合うため、無理なく続けられます。 - 操作がシンプルで見やすいアプリを選ぶ
文字が大きく、広告が少ないSNSはストレスを感じにくく、中高年にもやさしい設計です。
ワンポイントアドバイス
SNSを使うときは「全部に反応しよう」と思わず、
“見て楽しむだけ”から始めてもOKです。
慣れてきたら少しずつコメントをしたり、投稿をしてみる。
その自然な流れが、SNSを「安心して続けられる習慣」に変えてくれます。
【体験談】SNSで“趣味仲間”を見つけた人の声
SNSを使うようになって、「人と話す機会が増えた」「毎日の楽しみができた」と感じる中高年は多くいます。
最初は“見るだけ”だった人でも、気づけばコメントのやり取りが増え、
同じ趣味を持つ“仲間”と呼べる人ができることも珍しくありません。
ここでは、旅行・食・音楽をきっかけにSNSでつながった実際の声を紹介します。
「旅行記をきっかけに友人ができた」60代男性
定年を迎え、時間に余裕ができたものの、
「話す相手が減って少し寂しい」と感じていた60代男性。
ある日、SNSで偶然目にしたのが、同年代の人が投稿した旅の写真でした。
「きれいな風景を見て“いいな”と思ってコメントしたんです。
そしたら『ありがとうございます、私も一人旅なんですよ』と返信が来て。
そこから少しずつ会話が続くようになりました。」
お互いに“無理のない距離感”でやり取りを続けるうちに、
旅の情報交換をするようになり、今ではオンライン上の「旅仲間」になったそうです。
「若い頃のように、どこかに集まって話すのは難しいけれど、
SNSなら旅の写真を見せ合いながら、
“次はどこ行こうか”なんて会話ができる。
それが今の自分にはちょうどいい関係ですね。」
旅の思い出を共有することが、
新しい友人をつくるきっかけになった例です。
「料理写真を通じて励まし合える関係に」50代女性
50代の女性は、SNSで“日々のごはん”を投稿することから新しいつながりを得ました。
「最初は自分の料理の記録のつもりで写真を載せていました。
そしたら『色がきれい』『野菜が多くて参考になります』ってコメントをもらって。
同年代の方が多かったのも安心でしたね。」
その後、料理や健康の話題でやり取りするようになり、
季節の食材や家庭の工夫を紹介し合うようになったそうです。
「“同じように頑張ってる人がいる”って思えるのが励みになります。
誰かに“すごい”と言われるより、“わかる”と言ってもらえる方がうれしいです。」
食の投稿は、見た人に「やってみようかな」と思わせる力があります。
写真1枚でも、日常を共有することで、
“お互いを応援し合える”温かい関係が生まれるのです。
「昔好きだった音楽でつながれた」60代男性
60代男性のBさんは、若い頃に聴いていた曲のタイトルをSNSで見かけたのがきっかけでした。
「『懐かしい!この曲を聴くと学生時代を思い出します』ってコメントしたら、
同年代の方が『私もその世代です』と返してくれたんです。
そこから“昔この歌を聴いていた場所”の話になって、
気づいたら昔話に花が咲いていました。」
音楽という共通の記憶を通して、会話が弾むのは中高年ならではの特徴。
「若い人にはわからない話題」だからこそ、
安心して自分の思い出を話せる場になります。
「誰かにわかってもらえるって、こんなにうれしいんだなと思いました。
たった一言のやり取りでも、気持ちが軽くなるんです。」
音楽の話題は、言葉よりも“感覚の共有”が中心。
だからこそ、SNS上でも自然に距離が縮まりやすく、
無理のないつながりを築きやすいテーマなのです。

これらの体験談に共通しているのは、
「SNSを始める時点で“友達を作ろう”と思っていなかった」こと。
自分の好きなものを投稿したり、気になる話題に反応するうちに、
自然とつながりができていく──それが中高年のSNSの良さです。
SNSは“積極的に話す場所”ではなく、
“好きなことを通して人とゆるやかにつながる場所”。
その穏やかな関係こそが、長く続く安心の理由です。
まとめ|“好きなこと”を通じたSNSは人生をやわらかくする
SNSというと「若い人のもの」「難しそう」と思われがちですが、
実際には50代・60代の利用者も増えています。
その理由は、旅行・食・音楽といった“好きなこと”をきっかけに、
無理なく人とつながれる安心感があるからです。
SNSの良さは、リアルな人付き合いのように気を使いすぎないこと。
共通の話題を通じて「この人も同じ気持ちなんだ」と感じられるだけで、
孤独感が薄れ、日常にあたたかさが戻ってきます。
旅行・食・音楽は“自然につながれる安心テーマ”
旅行、食、音楽は、誰もが関心を持ちやすく、
会話が自然に生まれるテーマです。
「きれいな景色ですね」「おいしそう」「懐かしい曲ですね」──
たった一言のやり取りでも、心の距離が縮まります。
中高年にとって、SNSは「知らない人とつながる」場所ではなく、
「同じものを好きな人が集まる」場所。
共通の話題があることで、
言葉にしなくても通じ合えるような安心感が生まれます。
投稿しなくても“見るだけ”で十分楽しめる
SNSは「発信しないといけない」と思われがちですが、
“見るだけ”の利用でも立派な楽しみ方です。
同年代の人の投稿を眺めているだけで、
暮らしの工夫や旅のヒント、季節の楽しみ方を見つけることができます。
コメントや「いいね」をする必要もありません。
誰かの投稿に共感する時間そのものが、
気持ちを穏やかにしてくれるひとときになります。
無理なく続けられるSNSを選ぶのが長続きのコツ
SNSを続けるコツは、「自分に合ったペースで使えるかどうか」。
操作がシンプルで、同年代が多いサービスなら、
安心して楽しむことができます。
最初から全部の機能を使いこなす必要はありません。
見る・反応する・投稿してみる──
段階を踏みながら慣れていけば、それだけで十分です。
“続けること”より、“楽しむこと”を大切に。
その姿勢が、SNSを日常の一部として無理なく続ける秘訣です。
小さな投稿が、思わぬつながりを生む
「今日のごはん」「近所の花」「懐かしい曲」など、
何気ない投稿が思わぬ反応を呼ぶことがあります。
SNSでは、あなたの小さな発信が、
誰かにとっての“癒し”や“励まし”になることもあるのです。
自分の生活を誰かに見せるのではなく、
「日常を少し分かち合う」──
それくらいの気持ちで続けるのがちょうどいい距離感です。
好きなことを通じて人とつながることは、
人生をやわらかくし、毎日に彩りを与えてくれます。
SNSは、孤独を埋めるためではなく、
“自分の世界を少し広げるための道具”。
その一歩が、あなたのこれからの時間を
より豊かであたたかいものに変えてくれるはずです。